ドイツで「じゃがいも」を味わおう!


ドイツ旅行の楽しみと言えば、美しい町並みや景色、ライン川クルーズ、古城ホテルやコンサートやオペラ鑑賞、サッカー観戦などたくさんありますが、ドイツのグルメで私がおすすめしたいのは何といっても「じゃがいも料理」です。

ドイツ語でじゃがいもは
「Kartoffel(単数形)」カートッフェルと読みます。複数形は「Kartoffeln」カートッフェルンです。ちなみにアクセントは「ト」の上に有ります(笑)。英語の「Potato」からは想像もつかないくらいかけ離れていますね。

ドイツ人にとってのじゃがいもは日本人にとってのお米のようなもので、じゃがいもはまさにドイツの国民食です。なので、ドイツ人のじゃがいも好きは半端ではありません!じゃがいもは日本のお米のように10kg(20kg?!)単位の大袋で売られています。ドイツ人の友達が日本に遊びに来たとき、日本のスーパーで10kg入りのお米の袋を見て、「日本人はこんなに大きな袋でお米を買うのね!」と目を丸くしていました。そしてじゃがいもが5~10個ずつの小さな袋で売られているのを見て、うちの家族用にはこの棚のじゃがいも全部買い占めないと足りないわ・・・と言っていました。日本人にとってお米はドイツ人にとってのじゃがいものようなものだと説明したら、そういうことか!と妙に納得していました。

私の親戚の叔母さんが、ドイツ旅行後に「ドイツ旅行のツアーではじゃがいもばかりで何も美味しいものがなかった・・・」ともらしていました。ドイツではじゃがいもばかりか・・・とがっかりすることなかれ。ドイツのじゃがいもは種類も豊富で料理も多種多様!本当に美味しいのです。

以下に様々なじゃがいも料理をご紹介しますので、是非ドイツで本場の味を試してみて下さいね。

メインの付け合せになっていることが多いのですが、ドイツのレストランでは付け合せを変更できることが多いですので、是非トライしてみてくださいね。基本は追加料金なして変更可能ですが、変更によっては多少の追加料金が発生する場合もあります。

以下にご紹介するじゃがいも料理すべてをレストランが常時準備しているわけではありませんので、変更ができない場合もありますことをご了承ください。

レストランにより、じゃがいもの切り方や盛り付け、味つけなどがかなり違うことがありますので、以下の写真はあくまでもご参考にということでお願いいたします。ドイツでは写真付きのメニューはありませんので、お料理が出てくるまでのお楽しみ・・・ですね。
ではでは、Guten Appetit!


① Bratkartoffeln (ブラートカートッフェルン)

これは日本では「ジャーマンポテト」と呼ばれているもので、「じゃがいもの炒め物」です。先にゆでて冷やした(または生からの場合もあります)じゃがいもを薄くスライスして玉ねぎやベーコンと炒め合わせたものです。付け合せの場合、じゃがいものみの場合もあります。じゃがいもの端が少し焦げるくらい香ばしく炒めてあります。


② 
Bauernfrühstück(バウエルン・フリューシュトゥック)またはHoppel Poppel (ホッペルポッペル)

ブラートカートッフェルンに野菜やベーコンを加えて卵でとじたものが「農夫の朝食(Bauernfrühstück)」です。ベルリンでは「Hoppel Poppel(ホッペルポッペル)」と呼ばれ、卵の量によってはじゃがいもオムレツ(スペイン風オムレツ)に近くなっている場合もあります。この料理は付け合せというより、一品料理として朝食やブランチなどに注文するのもおすすめです。


③ Pommes frites (ポンフリ)またはFritten(フリッテン)

フライドポテトのことです。日本のポテトよりは少し太めで短いですが、ほくほくしていておいしいです。屋台などではドイツ人が「マヨ(マヨネーズ)」または「ケチャップ」などのディップをかけて食べていることが多いです。「Pommes frites」はフランス語読みで「ポンフリ」、他にも「フリッテン」「ポメス」などと呼ばれています。


Kartoffelsalat(カートッフェルザラート)

ポテトサラダのことです。ドイツのポテトサラダは味付けも種類がいろいろあります。
生クリームであえたもの、粒マスタードとビネガーの酸味が利いたもの、玉ねぎやベーコンが入っていたり、じゃがいものみの場合もあります。冷たくても温かくてもおいしいドイツ流ポテトサラダです。


⑤ Salzkartoffeln(ザルツカートッフェルン)

「塩茹でのじゃがいも」です。とてもシンプルですが、ドイツのじゃがいもは味が濃いので、それ自体でも充分おいしく食べられます。さっぱりしているので、少し濃いめのソースで食べるメイン料理のときは、特に合います。付け合せの定番です。
ちなみに「Gekochte Kartoffeln(ゲコッホテ・カートッフェルン)」は「ゆでじゃがいも」の意味です。


⑥ Kartoffelpüree(カートッフェルピュレ)またはKartoffelbrei(カートッフェルブライ)

「マッシュポテト」です。ゆでたじゃがいもをつぶして生クリームやバターを練り混ぜたものです。なめらかで美味しいです。特にドイツの子供たちの大好物です。


Kartoffelknödel(カートッフェルクヌーデル)またはKartoffelkloß(カートッフェルクロース)

「じゃがいも団子」です。これは日本にはないので、味も食感も想像しがたいものです。じゃがいもをゆでてつぶし、小麦粉や塩を加え、団子状にまるめて塩を加えてたっぷりのお湯でゆでたものです。巨大ニョッキのような感じでしょうか。もちもちねっとりとした食感です。グーラッシュの付け合せによく使われます。じゃがいも団子自体はあまり味がないので、団子をナイフで切りながらソースとからめていただきます。


Kartoffelpuffer (カートッフェルプッファー)またはReibekuchen(ライべクーヘン)

「じゃがいものパンケーキ」といったところでしょうか。すりおろしたじゃがいもに卵や片栗粉、塩コショウなどを加えて生地を作り、たっぷりめの油で揚げ焼きしたものです。
冬には特に多くの屋台が出ます。あつあつの揚げたてをApfelmus(アプフェルムース)というりんごのピューレと一緒に食べるのがドイツ流です。りんごの甘酸っぱさが加わり、なんともいえない美味しさです。これは付け合せというより、軽食として食べる方がよいかもしれません。


Rösti(ロシュティ)

これはスイスの伝統料理です。じゃがいもの細切りをパンケーキのようにまとめながら炒めた(焼いた?)ものです。ベーコンやチーズ、ローズマリーなどを加えて作られることもあり、家庭で作るときは特にいろいろな味のバリエーションを楽しむことができます。表面がカリカリに焼かれているので、香ばしく、それでいてシンプルな味わいなので、ビーフストロガノフのようなブラウンソース系のお料理にとてもよく合います。


⑩ Ofenkartoffeln(オーフェンカートッフェルン)

「じゃがいものオーブン焼き」です。じゃがいもをくし型に切り、香辛料で味付けしてオイルをまぶしてオーブンで焼きます。「Rosmarikartoffeln(ローズマリーカートッフェルン)」はローズマリーで風味付けがしてあります。⑪のFolienkartoffelnのことを意味することもありますのでちょっと注意が必要です。


⑪ Folienkartoffeln(フォーリエンカートッフェルン)

文字通りに訳すと「アルミホイルポテト」。大きな皮つきじゃがいもを丸ごと一個アルミホイルにくるんでオーブンで焼いたシンプルな料理です。中まで火が通ってほくほくしたじゃがいもを縦に少しスライスして、クリームチーズやクヴァルク(Quark=水切りヨーグルトのようなもの)、ディル、スモークサーモンなどとトッピングして食べます。夏の暑さで食欲が落ちるとドイツ人は昼食などに食べたりするようです。


⑫ Kroketten(クロケッテン)

単語としては「コロッケ」のことですが、日本のコロッケとはサイズや味、見た目が異なっています。オランダやベルギーの「クロケッテン」の方が日本のコロッケに近いようです。ドイツで付け合せに「クロケッテン」があったら小さなサイズでころころした感じで出てくると思います。


⑬ Kartoffelauflauf(カートッフェルアウフラウフ)または Kartoffelgratin(カートッフェルグラタン)


「アウフラウフ」はドイツ語のオーブン料理でアメリカの「キャセロール」のようなものです。
日本語だと「グラタン」ですが、アウフラウフは中身が野菜のみ、またはパスタ、米入りなどが様々なバリエーションがあり、鍋にいろいろな食材やソースを入れてチーズをかけてオーブンで焼いた料理のことです。
「Aufulauf」の場合は、メニューに「Gemüse-Kartoffel-Auflauf」などというように主な材料がわかるように書いてある場合も多いです。ちなみに「Gem
üse(ゲミューゼ)」は野菜(Vegetables)のことです。「Kartoffelgratin」の場合はじゃがいもの薄切りを何層にも重ねてオーブン焼きにしたもの・・・というイメージがありますが、レストランにより、少々異なる可能性もあります。これは付け合せではなく、一品料理として注文します。


Kartoffelsuppe(カートッフェルズッペ)

その名の通り、じゃがいものスープです。これも付け合せではなく一品料理です。じゃがいものポタージュ風ですが、じゃがいもがごろごろ入っている場合もあります。輪切りのソーセージやそのまま1本のソーセージが入っていたり、マッシュルームやグリーンピース、ねぎなどが入っていることも多いので、軽食ならこのスープとパンでも充分お腹にたまります。




他にもじゃがいもを使った料理があると思いますが、上記のメニューをご参考にドイツの国民食、じゃがいもを是非ご堪能くださいね。








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