アウグスト強王の情熱 マイセン磁器誕生物語


人気のブルーオニオンシリーズ 1739年~

マイセン磁器はヨーロッパ初の白磁器です。今日は、マイセン磁器の誕生秘話をご紹介。ドレスデンから電車で30分のマイセン磁器博物館兼工房、アウトレットも充実してますよ。

時は17世紀後半、ヨーロッパは大航海時代の終盤。東洋から運ばれた磁器を王侯貴族が愛でていました。中でも中国の景徳鎮、日本の伊万里焼は絶賛されたそう。そんな白磁の魅力に取り付かれた1人がドレスデンに居を構えるアウグスト2世(アウグスト強王1670-1733)。子供の数は350人以上!彼が目をつけたのは齢19歳の錬金術師ベトカー。ザクセン公国は鉱山資源に恵まれていたので、ベトカーは様々な鉱物の粉と陶土を合わせて焼く実験を繰り返します。そして1709年、5年の歳月をかけてカオリン粘土7~9(現在は65%)に雪花石膏(長石と石英)1を調合し1400度の高温で焼くという白磁の製造を解明!ヨーロッパ初の磁器が誕生しました。しかし、製造の秘密が漏れるのを恐れた王はべトカーをドレスデンから25キロ離れたマイセンのアルブレヒト城に幽閉。ベトカーは城内の工房で更に研究し、品質を高めますが、軟禁の身で心身に不調をきたし37歳で亡くなってしまいました。

その後、マイセンにはウイーンから来たヘロルトによってシノワズリの文様や西洋的風景をモチーフとした絢爛かつ精密な絵付けが始まり、飛躍的に進歩。各国の王侯貴族から大量の注文が舞い込み、柿右衛門に次ぐ高価な磁器になったそうです。アウグスト強王は晩年、建物を可能な限り磁器で仕上げ、回廊には磁器製の鳥や動物を並べるという日本宮殿計画を建てました。この計画は1733年王の死後消えましたが、磁器の彫刻家ケンドラーの研鑽により、現在のマイセン磁器を代表する磁器人形(フィギュリン)の数々が誕生したそうです。以上マイセン磁器誕生物語でした♪

アルブレヒト城内は磁器工場でした。

マイセン磁器公式HP〈日本語)
マイセン磁器工房見学(英語) 工房内には、ミュージアム、ショップやマイセン磁器でお食事がいただけるレストランがございます。

マイセン郊外のワイナリ

マイセンはヨーロッパ北限のワインの産地でもあります。今年は928日~30日にマイセンでワイン祭りがあります。市内中心部の約20カ所にワインスタンドや屋台が出店。3日間だけですが、ちょうどご旅行中であれば是非。

ドイツエクスプレスでは、ドレスデンから日帰りのオプションもご用意しています。お客様オリジナルのプラン、楽々移動できるお車の手配も行っております。ご興味ありましたら、お気軽にお問い合わせください。
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